発達障害、強迫性障害、依存症の人々には脳内報酬系における神経伝達物質の連鎖的反応が正常に行われない遺伝的体質があります。それは報酬欠陥症候群と呼ばれる精神的な苦痛の原因になります。これらの問題に関連する遺伝子を特定することで遺伝的な体質、傾向を知ることができ環境因子を最大限に避けることを可能にさせます。
脳内報酬系に於ける神経機能を自然な手段で整えることで脳内の報酬カスケードをサポートすることが可能です。それらの問題を抱える人達の行動は苦痛を一時的に緩和し、生き延びようとする本能的な原始脳の働きの中で生じるものです。依存の対象であるアルコールや薬物をやめさせたり、不注意、衝動性、多動性、強迫性の対象である行為をやめさせるだけでは生きづらさが増すだけで解決にはなりません。これらの報酬欠陥症候群からの回復支援にはアルコールや薬物などの「モノ」や多動性、衝動性などの行為の排除ではなく苦痛を抱える「ヒト」の支援が重要です。